ジブリの映画は原作があり、その一部もしくは全部をモチーフにして出来がる事が多いのですが、天空の城ラピュタに関しては監督である宮崎駿の小学校時代に思い描いていた架空の作品が元となっており、原作となる作品が存在しないジブリでは初となるオリジナルのアニメーション映画となっています。

映画の後に逆に小説版が発売されるなど、映画の中ではあえて語りきらなかった内容も含まれている作品となっています。

天空の城ラピュタにまつわる噂、都市伝説など

ラピュタのあらすじについては簡単に言うと、ラピュタを探して空に飛んで行った主人公のパズーの父親を追いかけたいと思ってる日々を暮らしていると飛行石をもったシータが現れ、かなり色々あった後、ラピュタに到着、後を追っかけてきた人も一緒にラピュタに来て、いろんな人に迷惑をかけ始めたのでラピュタを「バルス」の呪文で宇宙に飛ばし、一件落着。という物語です・・・詳しくはアニメを見ましょう。

ラピュタのモデルとなった場所はどこ？

天空の城ラピュタには様々な印象的な建造物や風景が描かれています。

そんな風景のモデルとなったのではないかと言われている場所が多数存在しています。

ペルーにある世界遺産マチュピチュ、巨大な熱帯樹林にいたるところを覆われた崩落の激しいカンボジアのベンメリア遺跡、フランスにあるモンサンミッシェルなど。

どれも美しい神秘的な場所ですが、宮崎駿は明言を避けています。

ラピュタ城ではないですが、宮崎駿が作品制作前に実際に訪れていたイギリスのウェールズは、パズーとシータが出会った街のモデルとなっています。

ウェールズは作中の町と同じく、炭鉱が盛んな地域です。

作中で、親方とシャルルが街を巻き込んでケンカするシーンは、ウェールズを訪れたことがキッカケで挿入されたといわれています。

滅びの呪文「バルス」の元ネタはあるのか？

ラピュタのクライマックスで使われる滅びの呪文である「バルス」ラピュタ語では【閉じよ】という意味で使われていますが、元々はどこからきているのでしょうか？

ジブリからの発表では明らかにはされていませんが、トルコ語の「平和」という意味の「バルシュ」から来ている。

という説もありますし、諸星大二郎の漫画『マッドメン』からの引用である、という説も有力です。

宮崎駿は、諸星に『ナウシカ』の絵を描いてほしかった、と公言するほどの彼のファンです。

そんな諸星が描いた『マッドメン』の中には、「バルス」という、「楽園崩壊」の意味を持つ言葉が登場します。

もしかしたら同様のニュアンスを持つ言葉として使ったのではないかと言われています。

ロボット兵の謎。ラピュタの巨神兵なのか？

ラピュタにいるロボット兵はナウシカに出てくる巨神兵ではないか？？

→巨神兵は山を越えるような巨体ですが、ラピュタに出てくるロボット兵はせいぜいが２～３メートルの大きさで、巨神兵は人間の様な筋肉などでできていますが、ロボット兵は銃弾を通さないセラミックでできています。

また、ロボット兵は２種類あり、戦闘用とラピュタ城や庭を管理するロボットです。

このロボット兵は「ルパン三世（テレビ第2シリーズ）」の155話（最終話）にも出演しています。

『さらば愛しきルパンよ』は宮崎駿が脚本と演出を担当しており、劇中では『天空の城ラピュタ』のロボット兵にそっくりなロボットが登場します。

宮崎駿はこのロボットの造形を気に入っていたものの、十分に生かしきれなかったことから、『天空の城ラピュタ』に細部を変えて再登場させたのだとか。

絵柄や展開もさることながら、ヒロインの声を演じていたのが『風の谷のナウシカ』のナウシカの島本須美など縁の深い作品となっています。

幻のエンディングが存在した？

天空の城ラピュタには本編とは別なエンディングが存在するという話があります。

これは結論から言うとありません。（スタジオジブリは否定するコメントを出しています。）

この噂がでたのはテレビ放送を行った時のエンディング・スタッフロールが流れているときに「パズーとシータが抱き合う」「シータと水牛」「凧に乗るパズーとシータ」「飛行機に乗ってシータに会いに行くパズー」の場面が表示されたのが、物語が終わった後のストーリとして誤解されているものです。

この場面は設定資料集にあった画像等を載せただけなのだが、見る人が見たらエンディング後にパズーがシータに会いに行ったようにも見える画像のためそのような噂が出たとされています。

さらに幻のエンディングと言われているものもあり、パズーがシータを故郷のゴンドアまで送って行くバージョンを見たという人も居るそうで、そのエンディングでは飛行石を暖炉に隠してしまうそうです。

ただ、これには証拠となる映像や画像がどこにも見当たらず、好きすぎて妄想してしまったのではないかという説が有力とされています。