京都アニメーションの創業からの歴史を見てみよう

kyoto animetion
kyoto animetion

世界でも人気のアニメ。

その中でも一際輝きを放つのは「京都アニメーション」。

そのルールは古く、手塚プロダクションから関係するもので、「ヤッターマン」で知られるタツノコプロや「機動戦士ガンダム」で知られるサンライズなどの下請けをしつつ、周りに認めてもらい自社オリジナルのアニメをだし、特に2006年から2009年に掛けて発表した「涼宮ハルヒの憂鬱」「らき☆すた」「けいおん!」等の作品が、社会現象にまで至ったいきさつについて解説を行います。

2019年におこった放火事件についても解説します。

京都アニメーション創業

創業は1981年。

虫プロダクション(旧手塚動画プロダクション)で仕上げ作業をした経験のある創業者・八田陽子(現:取締役専務)が、結婚後移り住んだ京都府宇治市で近所の主婦らと共にタツノコプロやサンライズの作品の仕上げ作業を行う下請けを始めたのがルーツである。

1985年に法人化され、創業者の夫である八田英明が社長に就任した。 

以外に創業が古く、老舗アニメ制作会社である。

元々は下請けの会社であったら、その精密な仕上げへの評価は高く、作画部門を設立し、アニメーションの下請けも請け負い、業界内での地位を確立していく。

その後1990年代半ばから、演出・作画・仕上げ・背景・撮影などを自前で行う体制を整え、テレビアニメのグロス請け(制作会社の下請けで1話単位で制作する事)を行うようになった。

スタジオを4か所構えた時期もあったほか、ゲームソフトのパッケージデザインや、そのソフトに関連したコミック版も請け負っていた。

1999年に株式会社に組織変更するまでにスタジオジブリの「紅の豚」「魔女の宅急便」などの制作にも携わっていく。

そんな中でアニメファンの注目を集めたのが恋愛アドベンチャーゲームの「AIR」をテレビアニメ化するに当たり、全話を京都アニメーションにて制作し、その高い評価から、ゲーム制作会社から『Kanon』、『CLANNAD』、『CLANNAD 〜AFTER STORY〜』と毎年1作ずつ制作を依頼されている。

2006年、初めて地上波UHFアニメとして制作した『涼宮ハルヒの憂鬱』は、「時系列シャッフル」と呼ばれる手法などで同年上半期最大の話題作となった。

2009年、自社オリジナル企画OVA『MUNTO』に新作カットを加えたディレクターズカット版として『空を見上げる少女の瞳に映る世界』を制作し、UHFアニメとして放送。

同時期に劇場版企画『天上人とアクト人 最後の戦い』で劇場アニメに初進出した。

同年、軽音楽をテーマとした同年4月の『けいおん!』では、キャラクター名義のCDとして初のオリコンチャート1位獲得や、登場人物の使用する楽器が急激に売り上げを伸ばすなど、その経済的影響力にも大きな注目が集まり、日経MJ2009年ヒット商品番付の西前頭に選出されるなど、社会現象になった。

本作は2010年に第15回アニメーション神戸において作品賞・テレビ部門を受賞。

2011年に公開された劇場作は興行収入19億を記録し、2012年に第17回アニメーション神戸において作品賞・劇場部門を受賞した。

社員に細かい作業が好きなマニアが多いのか、作品にはそれなりのこだわりがある。

アニメ好きのなかでも京都アニメーションを好む人は多数おり、「京アニ以外のアニメは認めない」と述べるほどの熱狂的なファンもいる。

2009年10月2日に第1回目を開催。

概要としては、

心を揺さぶる刺激的なエンターテインメント作品を大募集!

「コレは面白い!」と思えれば、ジャンルは一切問いません!

「自分はこの作品で勝負したい」という創作意欲に溢れる方からのご応募を、心よりお待ちしています!

とのこと。

小説部門、シナリオ部門、漫画部門と別れており、大賞と奨励賞と2つあり、審査は京都アニメーションのスタッフで行われる。

小説部門では受賞作品の一部がKAエスマ文庫として創刊されている。

現在の所過去4回までにおいて大賞を受賞した者はいなかったが、5回目で初めて大賞が出ており、暁佳奈の「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」が2015年の12月25日に発売されている。

漫画部門は奨励賞の受賞もなく、6回目から廃止された。

2012年に第1回京都アニメーション大賞小説部門奨励賞受賞作の「中二病でも恋がしたい!」がTVアニメ化されたことにより、注目が集まっている。

その後も「Free!」「境界の彼方」と京都アニメーション大賞の作品が中心にアニメ制作が行われるようである。

京都アニメーションで起こった火事

kyoto animetion

2019年7月18日午前10時半ごろ、京都アニメーション第1スタジオに当時41歳の男が侵入、ガソリンを建物1階に撒いてライターで着火した事により爆燃現象が発生した。

結果としてスタジオは全焼、社員36人が死亡、33人が重軽傷と、日本国内で起きた事件としては過去に例を見ない大惨事となった。

国内外で人気を得ていたアニメ制作会社を標的とした大量殺人事件は世界各地に衝撃を与え、内閣総理大臣や国際連合事務総長、各国の政府の長や大使館、各界の著名人から弔意が寄せられた。

また、Twitterではハッシュタグ「#PrayForKyoani」と共に、様々な言語による追悼や応援の声が上がった。

更に、国内外からの寄付による義援金は30億円を超え、税制上の優遇制度を適用するという異例の措置が取られた。

一方、事件で死亡した犠牲者全員の氏名が公表されるまで1カ月以上かかる異例の事態となり、実名報道の是非や要否についての議論が巻き起こった。

被疑者の男も犯行時に重傷を負い、事件直後に身柄を確保された。